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物語とエロスが満載のブログです。
DATE: 2016/03/01(火)   CATEGORY: 巨根伝説
巨根伝説(1)
プロローグ

 A大学医学部の構内から一台のライトバンが出ると夜の闇に親しむように県道を走りだした。行き交う車も少ない深夜なのに時速四十キロの制限速度で……。

「降ってきやがった」

 男は予報が気にはなっていたが、やはりフロントガラスに雨滴が当たりだした。
 男はワイパーのスイッチを入れた。
 ゴムが古くなっているせいか拭き残りが光って前方が見づらい。

 ファンを調整しワイパーの速度を変えてみたが良くならず、結局、男は諦めた。その余計な手間のせいでいつものコンビニを通り過ぎてしまい、男はブレーキを踏んで止まるとギアをバックにいれて後進して戻った。

「夜食を買ってこい。俺はスルメと酎ハイでいい」

 男は千円札三枚を助手席の新入りに渡した。

 新入りは車から外に出、男に言われた買い物をコンビニで済ませると戻った。
 男は新入りから釣銭を受け取ると車を走らせた。
 ときどき速度計に目をやる。警察の取り締まりを極度に恐れているからだ。

 男は二時間も走らせてから谷に架かる橋の手前を左折した。
 勾配のある山道になりやがて雨は雪に変った。

 男は山道をしばらく走ると車を待避場に止め、新入りとタイヤチェーンを装着していった。そして終えると、肩や頭の雪を払って車の中に入り夜食の袋を開いた。 

 男はスルメを咥えて酎ハイを飲み、新入りは黙って自分の弁当を食べ始めた。

「後ろの段ボール箱、なんだかわかるか」

 新入りは求人票の職務内容から見当はついていた。

「医療廃棄物でしょう」
「それだけだと思うか?」
「じゃないんですか」
「日当いくらだ」

 午後の八時から翌朝の五時までの九時間で一万七千円だった。

「一万七千円です」

「医療廃棄物の不法投棄ぐらいで、そんな出す会社があると思うか」

 不法投棄! そんなことは初耳だった。それでさえ新入りは驚いた。
 男は二缶目のタブを剥がして口に呷った。

「献体って知っているか」
「けんたい、ですか」

 倦怠、県大……?

「県の大会でしょ」

 男は口から酎ハイを吹き出した。

「ちがうんですか?」
「医学部の構内から運び出した荷物に、県の大会がどうして関係あるんだ」

 男は窓を開けて、しゃぶりあげたスルメを吐き出した。

「献体とは、医学生に解剖させる死体のことだ」
「その献体ですか…」

 新入りは、なにやら不穏な空気に、そう呟いて腕を擦った。

「医学の発展のために、生前の本人が遺言で捧げるのもあるが、なかには引き取り手の無い死体がそれにされちまうのもかなりある。頭や内臓なんかを学生が解剖して学習するんだが、最終的には一センチ角に切り刻まれてしまうらしい」
「サイコロのような死体が!」
「運び出した箱に詰められている。……見るか」と、男はにやりとした。

 とんでもない!と、新入りは顔を振った。

「まさか、一緒に!」
「そうだ」
「そんなこと、ゆるされるんですか!」

「書類上は無縁墓地に葬ることになっているが、医療廃棄物と一緒に出すということは暗黙のうちに一緒に捨ててしまえといっているようなものだろう。請負額もその程度のものだ」

 新入りは弁当を食うのをやめた。求人票では医療廃棄物の運搬となっていた。その運搬先も当然合法的な場所と思っていた。それが不法投棄であり、さらにサイコロのように切り刻まれた人肉までをも! 新入りは話が違うと抗議しようとしたが、男はほろ酔い気分で冗舌になっている。

「この仕事も俺のように長くなると、余計なことまで耳にはいってくるものでな。今日のホトケさんだが、並はずれた凄い持ち物だったらしいぜ」
「持ち物というとアレのことですか」
「そうだ、金玉のチンボだ。それも、いまはミンチだ」
「ミンチ!」
「脳や肉はミンチにして、骨は粉砕してビニール袋に入れてある。じゃなきゃ、いくらなんでも投棄なんかできやしねえ」

 男は空き缶と弁当の空箱をポリ袋に押し込むと、窓から投げ捨て車を走らせた。

「お前、後ろを見張ってろ。覆面が追ってこないか」

 新入りは真後ろに体を向けた。

「そのうち、お前も慣れる」

 慣れるのはごめんだ!

 
 やがて車は舗装された山道から分岐したジャリ道を走るにようになった。
 遮断機があり、男は鍵をドライバーで抉じ開けてから三十分も走った所で車を止めた。

「ここは俺が苦労して探した場所だ」

 男は車から下りると、新入りに段ボール箱を持たせた。

 樹の生い茂った谷の斜面にいるらしく、風で騒ぐ樹の音に混じって闇の遥か下から滝の音が聴こえる。

「こうやって、できるだけ遠くに投げろ」と、男はビニール袋を振り回して、下手投げで放って見せた。

 相当、遠くまで飛んだのか、不法投棄の音は聴こえてこない。

 新入りも男の方法で投げてから耳を澄ましたが音は聴こえない。バサッという罪悪感の音だけが……

「ほう、なかなか、やるじゃないか、肩がいいんだな」

 草野球で投手をしているが、こんなことで肩を褒められたくはない。新入りは次ぎの箱も、次ぎの箱のも投げた。

「なに、この降りだ、明日にもなれば雪に埋もれてしまうさ」

 そうして最後の重い箱を男が道端に置くと中を開けて、ビニール袋を新入りに手伝わせて十袋も投げた。

「袋を縛っているのは紙紐でな、春になれば雪解け水で中身は谷に流れてしまうさ」

 その後、粉砕した骨を道端に撒いていった。

 それも終って、急いで車に戻ろうとした新入りの腕を男は掴んだ。

「ぎゃあ!」

 新入りは恐怖のあまり悲鳴をあげた。

「ばかやろう!俺だ!」
「……!」
「身を清めてから乗るんだ」

 男はポケットから塩を取り出すと、新入りの体に振りかけてやった。



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