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物語とエロスが満載のブログです。
秘書 萌美(73)
 輝彦のレクサスは海岸道路を右折して渓流沿いの道を走っていく。半島の川にしては穏やかな流れで、築造された護岸が続いている。

 倫子たちは相変わらずで、車に戻っるとさっそく浜辺の続きとばかり一つの塊になっている。その二人が萌美には気になって仕方がない。室長が顧客と仲良くなることは歓迎するけど、お願いだから旅館に着くまでは声を聴かせないでほしい。輝彦の愛撫を得られない萌美には、室長がわざと声を漏らして聴かせてくるのではないかと疑ってしまう。

 それで輝彦だが道の視界が開けている所ではハンドルから片手を放して脚まで伸ばしてくるがそれっきりで、奥へと這わされる気配もない。萌美が女の部分へと誘うように美脚を開き気味にしているのに…。

 安全運転のためだと割り切るが、あのいやらしい輝彦がここまで素っ気ない態度だと気になってしょうがない。どこかで彼の自尊心を傷つけるようなことをしたのではないか…。

 萌美はゴルフ場でのことをいろいろ思い出してみても、これといった彼を傷つけるようなことをした覚えがない。彼のお触りに対して言葉で拒んでも、結局は乳房を揉ませているし、女の部分もショーツの上から撫でさせている。

 だからといって、まったく思い当たることがないわけではない。ゴルフ場でプレーしているときの彼のいやらしい態度について、強い言葉を使っていたのかもしれない。

 彼にとって萌美は秘書といえども仕事上では下請け会社の女にすぎない。それも一度は抱いた女である。そういう女からの言葉は、ほんの少しの感情的な表現でも気に障るのかもしれない。

 こうした萌美の過剰な反省は輝彦のいやらしい言葉や行為に対して抗う気力を奪っていく。

「ブラも取りな」
 輝彦が不意に抑えた声で言ってきた。

「えっ…」
 萌美は空耳かと思い、訊き直した。

「ブラを取ったら、脱いだショーツとここに置いて」
 輝彦は前を見たままそう言い、己のズボンの太股を叩いた。

 萌美は一瞬、そんな恥ずかしいこと!と拒む言葉が口を突いてでそうになったが我慢して、
「でも…」
と、一度は躊躇った。

 でもすぐに輝彦に粗暴な言葉で返された。
「旅館に着いたら、やられるくせに」と。

 萌美は唇を噛む。輝彦の女の人格を無視した口調に悔しい思いをするが、事実そのつもりで付きあっている。入札に必要な単価表を持って帰るまでは彼の粗暴な言葉や振る舞いに我慢しなければならない。

  一方、輝彦には萌美を好きなようにいじめる権利がある。単価表を渡すということは総額数十億円になる『望洋の郷』の入札を極めて優位にするもので、それを女の肉体で代償するのなら、それなりの覚悟をしてもらいたいという思いだ。

 萌美はブラウスの中に手を入れてブラジャーのストラッフを肩から外す。そして脱ぐとバッグの中からショーツを取り出して、運転している輝彦の大腿に置いた。

「悩ましいのを穿いているね」
 輝彦が車のブレーキを踏んで徐行させると、ショーツを抓んで裏返しにした。小さなハンカチのようにな白綿に淡い色の濡れ染みの跡が広がっている。

「見ないで!」
 萌美はいたたまれずにショーツを奪い取った。

 その萌美の思い余った行為に輝彦は怒ることもなく、徐行からアクセルを踏んで車の速度を上げていく。


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maybach | URL | 2017/11/03(金) 22:21 [編集]
毎回毎回どうなるか本当にたのしみです
Re: タイトルなし
Tetuya | URL | 2017/11/04(土) 10:53 [編集]
>いつも楽しみに拝見しています。読んでいるといつも気がつくと世界観に吸い込まれる文章でとても好きです。お時間ないなかで作業されていると思いますが、がんばってください。購入小説も読ませていただきました。毎回毎回どうなるか本当にたのしみです

拍手のコメントも併せて返信させていただきます。

>お世辞でもお褒めのコメントは作者の何よりの励みになります。
この秘書シリーズは次の『秘書 美佐代』で完結になります。ご愛読、よろしくお願いします。



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