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物語とエロスが満載のブログです。
秘書 萌美(74)
 旅館は天城山脈の奥深くに一軒だけ佇んでいた。渓流沿いに駐車場があり、意外なほど多くの車が止まっている。景色はそれこそ絶景で、急峻な山の高所に吊り橋が架かり、湯煙が漂う谷を眼下にしている。

 駐車場に止まった輝彦の車から男たちが先に降りてから倫子が降り、つづいて萌美がブラウスの胸を腕で押さえて降りた。

 倫子がノーブラの萌美を訝って見つめてくるが、萌美はその倫子を見返してから輝彦に身を寄せる。後ろの席で好き放題のことをしていたくせにと。

 萌美は旅館へと歩き出した輝彦の腕に腕を絡ませた。これまで身体に触れてくる男の手が鬱陶しかったのに、いまはこちらの方から触りにいく。男に触られない女の寂しさ。萌美はそれが初めてわかったような気がする。女はなんだかんだと男を非難しながらも見られて触られ、そして肉を打たれて快感に泣いてこそ女であることを。

 二人の美人秘書を連れた輝彦と慶太は旅館に入る。ロビーは広く、いかにも山奥の旅館らしく獣の剥製が置かれている。
 
 輝彦がチェックインにフロントに行く。その彼に付き添っている萌美はフロントの視線を胸に感じて上着の衿を合わせる。

 輝彦は二部屋の鍵を受け取り、その一つを慶太に渡す。

 エレベーターに乗る。部屋は最上階の五階。エレベーターはのんびりと昇っていく。二階…そして三階と。

 輝彦の腕の先がスカートの中に忍びこんできた。これまで直接、触れることをしなかった焦らすだけの彼の手が…。

 萌美はその彼の腕を胸に抱き締めた。指先が女の溝を隅から隅までなぞってくる。ひとつひとつの部位を味わうように弄ってくる。陰核を小突き、粘膜のぬめりを弄んでから窄みに指先を入れて…。

「ぁぁ…」
 萌美はその指の腕をブラウスの胸に抱き締めた。
 彼の粗暴ではない繊細な愛撫。萌美の腰の奥から熱い潤いが彼の手を迎えに流れていく。

 エレベーターは五階に着いた。萌美は輝彦に抱き寄せられたまま降りる。彼の手は放れないで女の部分に添えられている。萌美もその腕をブラウスの胸に抱き締めている。

「こんなにぬるぬるさせて」
 輝彦が言葉でいじめてくる。萌美はぃゃぃゃと顔を振って彼を非難するが、抱き締めた腕を放そうとはしない。

「スケベな秘書さん、なんとかいいなさい」

 萌美は彼の腕にしがみ付いて顔を振る。

 廊下に山峡の旅館にしては派手すぎる赤色のカーペットが敷かれている。その廊下の左側には伊豆の山々の稜線が窓から遠望でき、右側には部屋が並んでいる。

 その廊下を輝彦が鍵の番号と照合しながら歩いていく。慶太も輝彦と同じようなことを倫子にしているらしく、ゆっくりと付いてくる。

 輝彦の指が萌美の肉ビラをいたずらっぽく指で左右に震わせる。ビチャビチャと粘液と陰唇が奏でる淫靡な音が萌美の耳に聴こえてくる。

「ぁぁ…ぃゃ」
「こんなに濡らして」
「…いじめないで」

 萌美は輝彦の顔を仰いで哀願する。それて輝彦の脚が止まった。彼の顔が萌美の顔に被さってくる。厚い唇が押し付けられ、歯の隙間を舌がこじあけてくる。受け入れると唾液が送り込まれてくる。その輝彦の唾液がまるで麻酔のように効いて萌美の脚を萎えさせる。

 部屋の前に着いたときには萌美は輝彦に抱き竦められていた。慶太たちはその手前の部屋に姿を消していた。

 部屋に入る。萌美はすぐにでも輝彦に抱いてもらいたかった。それなのに彼はお茶を淹れてほしいと床の間に椅子に腰かけた。

「熱いのを頼む」
「…はい」
 萌美は上着を脱いで和室の御膳の前に正座する。

 お茶入れのセットを確かめて御膳に置き、これでも接待の心得は忘れていないと秘書の意地を見せるべく茶を淹れていく。

 萌美が茶を淹れていると隣の部屋から女の声が聴こえてきた。壁を筒抜けてくるような甲高い声で、室長のあの声だとわかる。

 社長の小野田に仕込まれたのか、淫語を融かしこんだ身が震えだすような声で、萌美は思わず耳を両手で塞いで顔を振った。

「室長、聴かせないで…お願い」



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