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物語とエロスが満載のブログです。
秘書 萌美(95)
 輝彦の運転するレクサスは伊豆半島のドライブインを出てから東名高速に入り、御殿場付近を走っている。渋滞で速度を落としている。

 萌美はといえば彼の隣で窓に顔をけだるそう凭れさせている。あの浜辺でのセックスで中途で断たれてしまったせいなのか、身体の奥で不快な残り火が燻ぶりつづけている。

 後部座席では慶太たちが運転しないことをいいことに身体を触れあっていて、時折、倫子の啜り泣きが聴こえてくる。慶太たちも中途で断たれて欲求不満だった。

 …きっと慶太さんのお指が室長の膣に挿入されているのに違いないわ。

 欲求不満な萌美はそんなことまで妄想してしまう。

 いまになって輝彦の片手がハンドルから離れて脚に置かれてきた。萌美はその手を疼いている部分に迎えたくなって脚を輝彦の方へと遠慮深く向けた。

 輝彦が悪い男なのは女が少しでも積極的になると意地悪をしたくなることだ。せっかく萌美が脚を向けてくれたのに脚の奥へと這わせた手を女の部分に触れそうになるとハンドルに戻してしまう。

 萌美は手が届かないのではと腰を運転席の方へとずらしてみるが、やはり愛撫を欲している部分のすれすれまでくると手は逃げてしまう。

 輝彦が意地悪するのなら、よっほど自分の指を挿入したくなるが、萌美は経験上、期待するほどに感じないのを知っているし、なによりも惨めな気分になるのが絶えられなかった。

「何をしてほしいのか言わないとな」
 例のごとく輝彦が女の哀願を要求してきた。

『触って…』
 萌美は顔を窓に向けて口にしたつもりだった。でも、声が小さすぎて輝彦には聴こえなかったみたいで、ある意味でほっとした。

 そのとき車の窓に雨滴が落ちてきた。旅館を出るときは晴天だったのに、空はいつのまか厚い雲で覆われていた。

 東名高速の御殿場付近は富士山からの冷たい下降気流と駿河湾からの暖かい湿った風がぶつかるところで、午後になると雷雨になる日が多い。

 案の定、激しい雨になって車が渋滞した。輝彦の手はハンドルに戻ったまま脚に置かれてくることは無くなった。結局、萌美は秘肉すれすれの内腿を撫でられただけで、なおさら疼きが強くなっていた。

 萌美には疼きの要素がわかる。ひとつは膣が鬱血している感覚。もうひとつは身体の奥にお潮という淫らな体液が溜っている感覚だった。それらの感覚が肉の摩擦を欲してくる。

「旅行はどうでした」
 輝彦は萌美の欲求なんて無視して、そんなことを訊いてきた。

 萌美は窓から顔を放して前に向き直る。豪雨の飛沫のために前方の車が霞んでいる。

「なんて答えればいいの…。楽しかったとでもいってほしいの」
 萌美は視線を前方に預けて投げやりな口調で応える。

「僕は感動の旅行だったよ。貴女のような最高の女を思う存分に抱いたからね」
 輝彦がハンドルを握りしめて言ってきた。

 萌美はその彼に顔を向けると、
『最高の女だったら、もう一度、思う存分に抱いて!』
と、叫びたかった。けれども結局は女の貞淑を守った。

「休憩でもしません。雨で事故でも起こしたら大変だから…」と。

 その萌美の目は窓外が雨で霞んでいるのにも関わらず、高速道路に沿って連なるラブホテルのネオンサインを捉えていた。


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