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物語とエロスが満載のブログです。
秘書 珠代(43)
 レクサスは渓流沿いの緩やかな坂道を三十分も走って一軒の茶屋に着いた。茶屋は旅館も兼務している鉄筋コンクリート造りの瀟洒な建物で、付近一帯が蛍祭りの会場にもなっている。

 佐伯が旅館の駐車場に車を止めると小野田が先に降りて旅館の中に消えた。響子のときもそうで、宴会の請求を小野田ハウスの支払いにするためだ。

 佐伯も承知していて車から降りると、後から降りてきた珠代に、
「困るな気を使われては。今日のお誘いはこちらですからね」
と言ってくる。

 その佐伯に珠代はいかにも秘書らしく返す。
「気にしないでください。そのぐらいのことは小野田にやらせてください」と。
 
 佐伯は顔に笑みを湛えて珠代の傍に来て、
「…あのときの約束は忘れていませんよ」
と囁いてくる。

 珠代が黙って返事をしないでいると、
「百数社から小野田さんを指名業者に入れるのにどれほど苦労したことか秘書さんにはわからないでしょうね」
と、恩着せがましく言ってくる。

 珠代はこれ以上無視しているわけにもいかず、
「…ですから約束を守って来たではないですか」 
と、視線を下に向けて返す。

 佐伯は珠代の返事でも安心できないのか腰に腕を回して抱き寄せてきた。珠代は身を硬くして顔を背ける。
「何年も指名願いを出しても指名されない業者もいるのですよ。それなのに小野田ハウスさんは…わかるでしょう」

「佐伯さんのご苦労はわかっています。だから約束は守りますから」
 何回も念を押してくる佐伯に、しかたがなく珠代は体から力を抜いて彼の抱き寄せに身を預ける。

 小野田が旅館から現れたときも珠代は佐伯に抱き寄せられていた。そういう二人の姿は小野田にとって歓迎すべきことで、仲睦まじい二人の姿に微笑んで、
「これはお似合いの部長さんと秘書ではないですか。まだ明るいから付近でも散歩してみたらいかがです」
と、佐伯に笑顔で言い、彼の隣で顔を横に向けている珠代を目で促す。

 宴会の準備で小野田が再び旅館に消えると佐伯と珠代は渓流沿いの遊歩道を歩いて行った。西日も地平線に隠れて川の流れも薄闇に包まれている。

 時間が過ぎて道が夜の帳に包まれると観光客が多くなり、子供連れや男女のカップルで狭い遊歩道は賑わってくる。道には等間隔に提灯や出店が並んで、照明灯の発電用モーター音があちらこちらから聴こえてくる。しかし肝心の蛍は一匹も見えず渓流の音だけが暗闇から聴こえてくる。

「ママ…蛍は?」
「そうね。どうしたのかしら」
 出店の前で立ち止まっている母子の会話が聴こえてくる。

 その親子に出店の主人が教える。
「蛍のお出ましは夜遅くなってからだよ」と。

 一方、珠代と佐伯の二人は遊歩道を終点近くまで歩いて来ていた。佐伯のしつこさは相変わらずで、遊歩道を歩き始めてから珠代の腰から腕が放れたことが無い。
 
「この手をお放しになってください! もう逃げませんから」
 珠代は腰に巻き付いている佐伯の腕を軽く掴んで言う。

 佐伯は黙って珠代の腰から腕を放した。その意外さに珠代は言葉が過ぎたのではないかと心配になって佐伯の横顔を見ると物静かに沈んでいる。

「言葉きつかったら、ごめんなさい」
 珠代は謝った。抱かれる約束をしたのは自分であるのに、そのストレスを相手の男にぶつけているのかもしれない。どのような理由があっても相手の男性は重要な取引先の部長さんだった。女の気持ちに関わらず失礼な態度は慎まなければならない。

「あなたが逃げそうだから抱き寄せているのではありません」
 佐伯が毅然と返してきた。珠代は黙って次の言葉を待った。

「なんというのかなあ、あなたの体に触れていたいという欲求を抑えられないのですよ」
 佐伯はそう言ってから饒舌に話してきた。
「小説風に表現すると…。あなたの虫も殺さないような優しい顔立ち。柔和な線で構成されている身体。そして抱き締めると融け込んでくるような柔らかい感触。そんな女性はめったにいませんよ。だから、あなたに嫌われようとも、こうして抱き寄せたくなるんです」
 佐伯は挑むような目で珠代を見つめるとふたたび抱き寄せた。珠代の括れた腰に腕を回して思いっきり引き寄せ.る。

「ぁっ」
 珠代は小声を漏らして佐伯の胸にブラウスの突き出しを強く押し付けてしまう。

 その珠代を佐伯は強く抱き締めるとしばらくお尻を撫で回してから少し離し、こんどはブラウスごと乳房を揉みしだく。双方の乳房を代わる代わる…。

「あぁぁ…」
 珠代は佐伯の乱暴な乳房の揉みしだきに脚を萎えさせて彼に凭れかかった。その珠代を佐伯は息ができないほどに抱き締める。

 佐伯の燃えるような抱擁に珠代は抗いの手をだらりと下げる。佐伯は完全に身を預けてきた珠代を浮き上がるくらいに強く抱き締めて右、左に揺する。
「秘書さんが愛しくて、こんなにあなたを待っていたのですよ。こんなにです!」と。

 観光客の姿は途絶ていて渓流の音だけが闇から聴こえてくる。

 佐伯は珠代のスカートの中に手を差し入れる。滑らかなお腹を撫でながら手を下へと這わせていく。あの熱く潤っている柔らかい膨らみが欲しいと。

 そうして佐伯の手に珠代の女の部分が捉えられると、彼女特有のピクピクンという恥部を小刻みにしゃくりあげる痙攣が起きて、「ぁぁ…」という情けない声が口から漏れてくる。

「…この痙攣が男にはたまらないんですよ」
 佐伯は珠代に囁き、手中にした恥部を愛しむように撫でる。



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